【恋は闇】最終話|事件の真相まとめと伏線回収|ドラマ感想

恋は闇 考察 感想 最終話 ドラマ

『恋は闇』がフィナーレを迎えました。犯人予想や伏線の回収で忙しかった視聴者も多かったのではないでしょうか。複雑すぎないストーリーと魅力的なキャラクターで飽きのこない全10話でしたね。

この記事では『恋は闇』の最終回まとめと各所の伏線回収、ならびに筆者の感想をまとめていきます。よろしければ最後までご覧ください。

【前話】第9話:浩暉の目的は大切な人を守ること。”真実を見抜く”にフォーカス

最終話冒頭からの真犯人登場にわくわくしたスタートでした。おおかたの予想通り夏八木が犯人でしたね。夏八木は10年前の浩暉の母親の事件をきっかけに殺人鬼へと覚醒します。浩暉が手記で書いていた内容は夏八木のことだったんですね。

10年前の事件からホルスの目事件までを簡単にまとめると

  • 2015年7月20日 浩暉の母親の事件:
    みくるが治療費の相談に行くと逆上した母・久美子がナイフを持って襲ってくる。みくるが1回刺す→浩暉に電話しパニックになって家を出る。その後浩暉が実家に駆けつけると久美子の遺体があり、刺し傷が13か所現場に夏八木がいる。
    「妹がやった」と言われ、夏八木とチームを組まないとみくるを守れないと脅されて浩暉は夏八木に加担させられる。(実際に母親を殺したのは夏八木)夏八木は浩暉の母親を殺したことで快楽を得る。
はるすけ
はるすけ

浩暉はみくるから電話をもらっているし、その後みくるの記憶が曖昧だったこともあって夏八木の言うことを聞かざるを得ない主従関係になったわけですね。

  • 2015年9月21日 同様の事件を起こす:
    浩暉は拘束された被害者から血液を抜いて立ち去る。その後夏八木が単独で犯行を行う。浩暉が裏切らないと確信した夏八木が次の計画を立てる。
  • 2025年1月1日からホルスの目事件を計画し実行:
    ターゲット選定は夏八木が病院のデータベースをハッキングして健康な血液の持ち主から選定していた。最初の事件から10年たったのは浩暉の父親・貫路の出所を待つため。(浩暉の代わりに服役した貫路は使えると思った)

ターゲット選定と実行犯が夏八木で、浩暉は拘束された被害者から血を抜く作業をしていました。(みくるの輸血用。ただし使ったのは1回のみ。きちんとした血液製剤ではないのでみくるが一度死にかけて以降、浩暉は闇医者から血液製剤を買っていた)

はるすけ
はるすけ

浩暉はまだ生きている被害者から血液を抜いていたので、靴からルミノール反応が出なかったんですね。(第2話)

  • 浩暉が事件の詳細を警察より先に知って記事にしていたこと
  • 浩暉の現場到着が早かったこと
  • 浩暉のアリバイが曖昧だったこと

これらはすべて真犯人の夏八木から情報を聞いて、自分も現場にいたからだったということがわかりました。

夏八木が浩暉の母親・久美子に対して憎悪を抱くようになったのは、自分の母親を馬鹿にされたからです。よつばスーパーでレジ打ちをしていた母親に対して、暴言を吐いた久美子を憎み犯行のきっかけとなりました。極度のマザコンだったということです。

夏八木は母子家庭でしたから母親の一番であり続けたいと思っています。しかし母は再婚して子どもができたこともあり、「自分は一番ではなくなっているのかもしれない」「母の注目を集めたい」という気持ちが根底にあったように感じました。

配達先で色々な人と深くコミュニケーションを取っていたこともその裏付けになります。各地で「デリバリーを頼むなら夏八木くんだよね」という立場を確立したかったのではないでしょうか。自分に対しての自信のなさあらわれだといえます。

ドラマの序盤から犯人として疑いを掛けられていた浩暉が、なぜ夏八木が犯人であると言わなかったのか。そして自分が犯人かのようにふるまっていたのか。それは浩暉にとっての大切な人を守るためだったことがわかります。

  • 仮に夏八木が犯人だと警察に告白→夏八木はみくるを殺すだろうと思った。
  • 自分が犯人ではないので、直接の証拠が絶対に出ない自分が疑われ続けることで、みくるや万琴が無事ならそれでいいと思った。
  • 浩暉は夏八木の正体を知らなかったが、万琴に紹介されて仲が良いと知り、万琴が勘付いたらヤバいと思ってのらりくらりとかわしていた。
  • そもそも警察は10年前の事件で容疑がかかっていた自分の話を信用するはずがないと思っていた。

浩暉の行動の背景にはこのような想いがあったと思います。万琴は病院の健康診断を受けていてターゲットになる可能性があるので、夏八木が次の犯行を決める前に自分がかたをつける計画だったのでしょう。

筆者は黒幕候補だと思っていましたが、結果ただの『部下想いの野球大好きテレビマン』でした。

  • 20年前の博多の事件:第9話で野田が博多に行きましたね。報道は終わっても遺族にとってはそうではない。急に20年前の事件を報道しようとしたのは被害者遺族のためだったことがわかりました。
  • 貫路に手を貸していたのは不憫に思ったから:物語の随所で設楽貫路と密会していた野田ですが、貫路が冤罪だと知っていたのは『テレビマンとしての勘』でした。(父親が犯人だときれいに整理されすぎてる)息子をかばっての行動だということも理解して手を貸していたのでしょう。怪しそうにしていたのは演出だったということですね。

第9話では「100%の嘘はない。真の姿はにじみ出る」、第8話では「真実を見極めようとするな。事実を事実として受け止める」というセリフもありました。『恋は闇』のテーマを象徴するようなキャラクターだったのではないでしょうか。

見ず知らずの他人の代わりに服役した不憫な父親です。息子を信じることができず、偽の匿名通報に踊らされました。(第9話で夫婦仲が悪かったという匿名通報があった=浩暉だと思っていたが本当は夏八木の仕業)

ホルスの目の本当の意味である『真実を見抜く』の対極にいるキャラクターだといえます。そういう意味では野田とも対極でした。

現代人の多くが設楽貫路の立場に共感するのではないでしょうか。

真実や現実から逃げ、物事の判断を他人の物差しに任せていることがあるのではないかと思います。自分の近くにいる人を、自分の目で見つめて人となりを判断していきたいですね。

友達想いの芯の強い女性でした。物語の後半で万琴の健康診断結果を見て悩ましげな表情を浮かべていましたが「健康な女性が狙われるってことは…この数値を変えちゃえば万琴は狙われないよね」という想いをだったと思います。

正聖が万琴を好きだから、自分の気持ちは封印するような女性です。第9話で万琴の自宅のスペアキーをもらったのも単純に心配だったからでしょう。向葵ちゃん、健気。

犯人とわかってから作品を見直すとまた新たなことがわかります。夏八木は自分が事件のことをほとんど何も知らないかのように振舞いますが、犯人がやっている行動だと思うと怖いですよね。ここにも制作陣のメッセージが込められているような気がします。

自分が見ている他人は本当の姿ではないかもしれない。何が本当で何が嘘かわからない。

情報が多すぎる現代だからこそ考えなければいけないことです。情報を鵜呑みにしないこと、自分の頭で考えることを忘れないように生活したいですね。

恋愛

ミステリーを主軸としているので恋愛については少々粗さが見受けられました。キスシーンが唐突だったり、万琴がのめり込みすぎて周りが見えなくなっていたり。『恋愛』でキュンキュンしたい方には物足りなかったのかなと思います。

最終話の最後で浩暉には懲役15年が求刑されましたが、この2人は純愛だったので10年でも15年でも待てるんだと思います。模範囚ならもっと早く仮釈放されることもありますしね。

『恋は闇』の予告映像では

  • なぜ2人は恋に堕ちたのか
  • なぜ男は彼女に出会ったのか

という問いかけもありましたが、浩暉と万琴は純愛なんですよ。運命。浩暉は出会ったときから好きだったと言いました。そこに理由はなく互いに惹かれ合っていたということでしょう。

向葵が報われて本当に良かった!第9話での大和田刑事のアドバイスが正聖に響きましたね。万琴の家にキンパをデリバリーしたときからこうなる気がしていました。無事に着地して良かったです。

毎週水曜10時を楽しみにしていた3か月。楽しくドラマを視聴することができました。

筆者はドラマの考察記事を作成したのはこれが初めてですが、的を射た考察が多かったのではないかと自画自賛しています。『恋は闇』の脚本や演出、ならびに俳優陣の演技力が高かったからこそできた考察だと思います。

各所に散りばめられた小道具や衣装の配色など「細かいな~」と思うことがたくさんありました。考察楽しかったのでまた何かの作品でやりたいなと思っています。

『恋は闇』全話まとめはこちら↓

『恋は闇』と同じ制作陣の『真犯人フラグ』や『あなたの番です』は未視聴なので、これを機に観ようかなと思いました。

7月期のドラマはまだ何を観るか決めていませんが、ドラマがさらに楽しくなるような内容をお届けできればいいなと思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

コメント

  1. ななみ より:

    あまりドラマはみないし特に恋愛系は見ないけど、キラキライケメン志尊淳と地味系だけど日本アカデミー最優秀主演女優岸ゆきのが恋人役というのに興味をもち1~2話は見逃し配信、3話目からリアタイしてました。
    恋愛に関してのつっこみどころはこの考察を読んでなるほど…です。考察ものは初めてみたけど犯人のイツキが警視庁のデータにまてハッキングできるとかはムリヤリな感じがしました。でも主演の2人が好きなので「ん?」なところも見ないふりするくら好きなドラマでした。最終回が4.1%と惨敗だったとのネットニュースを見て落ち込んでます…。
    志尊さん、岸井さんがっかりしてるだろうなぁ。

    • はるすけ はるすけ より:

      コメントありがとうございます!
      私も恋愛系ドラマはほとんど観なくなりましたが、『恋は闇』はミステリーとして面白かったので最終回まで完走しました。
      ツッコミどころがあるのはドラマだな~って感じですね。最終回のスーパーのシーンはツッコミ待ちなんじゃないかと思いました。視聴率までチェックしていませんでしたが、考察ドラマにしては低めですね。(VIVANTなんかはもっと高かったと記憶しています)
      犯人予想がしやすかったのも理由の1つではないかと。主演の2人は良かったので気を落とさないでほしいですね。

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました